三井住友トラスト・ホールディングス株式会社 取締役執行役社長 高倉 透 三井住友トラスト・ホールディングス株式会社 取締役執行役社長 高倉 透

皆さまには、平素より格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

ESG経営やデジタル化の進展が加速する一方、足元では、世界的なインフレの高進、欧米金融機関の破綻・買収等、金融システムへの不安が高まり、当グループを取り巻く環境は、ますます不確実・不透明になっています。

前中期経営計画(2020~2022年度)では、社会が世界規模で大きく変化する中、パーパスのもと、社会的価値と経済的価値の創出を両立し、資金・資産・資本の好循環の実現を目指しました。
好循環の実現に向け、政策保有株式ゼロ方針を公表し、社会課題解決への貢献と当グループ自身の持続的な成長に向けた戦略投資を推進しました。
昨年度は、プライベートアセット等の運用で世界トップクラスの実績を有するApolloグループと業務提携するなど、ポジティブインパクトの創出に向けた取り組みを加速しています。
また、資産運用・資産管理を中心とした預かり残高は、2011年の経営統合来2倍以上に拡大し、信託グループらしく成長しました。

当グループは、来年2024年に、創業100年を迎えます。
信託の受託者精神に立脚し、「信託の力」で社会課題を解決し、我が国の発展に貢献するという、創業の志は、いつの時代も変わりません。
新中期経営計画期間も、お客さまのニーズや社会の要請に応じて新たな価値を創出し、次の100年を切り開きます。
個人のお客さまのファイナンシャル ウェルビーイング実現や、法人のお客さまの脱炭素等に向けた変革を、グループ各社のエンゲージメント力を融合して強力にサポートし、豊かな未来づくりに貢献していきます。
資本市場の健全な発展を通じて、個人のお客さまを含む投資家に果実が大きく還流される流れを創り出し、厳しい環境の中でも本源的な収益力を高め、ROEは中長期10%以上を展望、早期のPBR1倍以上を目指して着実に歩んでまいります。

今後とも、変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

従来型の安定株主としての政策保有株式は原則すべて保有しないという方針

2023年4月

取締役執行役社長 高倉 透
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