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ESGの重要課題(マテリアリティ)への取り組みを強化し、企業価値の向上につなげます

三井住友トラスト・グループにとってのESG

ESG(環境・社会・ガバナンス)に配慮した投資は、世界で2,500兆円を超えています。やや出遅れていた日本においてもここ数年で急拡大しており、2017年には136兆円にまでなりました。ESG投資が地球を持続可能にするための主役の一人に躍り出たと言っても過言ではありません。
ESG投資家は決して企業に優しくありません。むしろタフです。実効性の高いガバナンス、人的資本の多様化・高度化、リスクに対する感度・遵法意識の高い健全な企業風土、自然資本の持続可能な活用など、求めるテーマは多岐にわたります。一定基準を満たさなければ議決権行使で厳しい判断を示すだけでなく、ダイベストメント(投資回収)を行う場合もあります。しかし、それでも企業がESG投資家の動向に注目するのは、長期的な企業価値の向上のための良きパートナーになる存在だと考え始めたからです。
当グループは、ESGを提唱した責任投資原則(PRI)に2006年の発表当初から署名しており、この考え方を経営に組み入れるようになったのは自然な流れでした。ESG投資家は、企業の価値創造プロセスに影響を与えるテーマをマテリアリティ(重要課題)と位置付け、明確で簡潔な情報開示を求めています。当グループにおいても、2015年にマテリアリティを特定し、取締役会が取り組むべきテーマと整理するとともに、サステナビリティの担当部署が「擬似ESG投資家」となってマテリアリティの高い業務の担当部署と対話する「インターナル・エンゲージメント」を行うことで、ESG投資家の評価を経営に反映させる仕組みを構築しました。さらに2017年度から、ESG情報を網羅したESG/CSRレポートに加え、法律で発行が義務付けられているディスクロージャーを高度化し、マテリアリティと財務情報の関連性についても掘り下げた統合報告書の発行を開始しました。

2017年度のマテリアリティ改革

ESG投資家がマテリアリティを重視するのは、それが企業の長期的な利益を支える基盤と考えるからです。当グループは2017年度に三つのマテリアリティ・テーマに関し大きな改革を行いました。これにより、持続的・安定的な成長のための収益基盤・顧客基盤を構築してまいります。
第一が「コーポレートガバナンス改革」です。当グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、2015年6月に「コーポレートガバナンス基本方針」を制定しており、取締役会における独立性のある社外取締役・社外監査役の増員や、新たに設置した取締役会の諮問機関である指名・報酬委員会および監査委員会の機能をとおして、経営の透明性と適正性の確保に努めてまいりましたが、2017年6月の定時株主総会にてご承認いただき、指名委員会等設置会社に移行しました。これらのガバナンス改革は経営のスピードアップにもつながると考えます。
第二が「顧客本位のさらなる徹底」です。当グループは、フィデューシャリー・デューティーや利益相反管理において、業界の先頭を走る牽引者として、グループの業務全般にわたりその実践・徹底を図っています。2017年度は利益相反管理態勢をさらに高度化し、持株会社の諮問委員会として利益相反管理委員会を設置するとともに、資産運用業務における「スチュワードシップ活動」に関しては受託事業統括役員の諮問機関としてスチュワードシップ活動諮問委員会を設置しました。
第三が「働き方改革」です。当グループは、これまでも「人材育成No.1金融グループ」への取り組みや「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」の推進に努めてきましたが、これまで以上に社員一人一人の「多様性」「健康」「やりがい」を支える環境づくりを推し進めることが重要であると認識し、「働き方改革本部」を立ち上げるとともに、「働き方改革宣言」を制定しました。今後も、社員のいきいきとした働きにより、お客さまへご提供する付加価値を高め、お客さまからのご評価の声がさらに社員のやりがいを引き出すという、お客さまとともに成長する好循環の実現を目指し、「働き方改革」を推進します。

持続可能な社会の創造に向けて

2030年に向けて全世界が取り組むべき地球規模の優先課題を17の目標と169のターゲットにまとめたSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)が、2015年9月に「国連持続可能な開発サミット」で採択されました。企業が持続的な成長を遂げる前提として、社会・環境が健全に維持されることが不可欠ですが、世界共通言語でそのための課題が整理されたことは極めて大きな意味を持ちます。他方、課題解決のためには巨額なお金が必要です。SDGsの目標を実現するには、さまざまなステークホルダーを巻き込みながら資金を融通する「金融」の役割が決定的に重要であり、こうした考え方が近年のESG投資の爆発的な拡大の背景になっています。
私たちは、SDGsに関連付けながらお客さまの課題を特定し、信託銀行ならではの機能を活用しトータルソリューションをご提供することが、お客さまのベストパートナーを目指す当グループとしての重要な役割だと考えます。役員・社員一同、全力で取り組んでいく所存ですので、皆さまには温かいご支援を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

2017年12月

  • 取締役執行役社長 大久保 哲夫

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