当グループの気候変動に対する取り組み方針

気候変動は、グローバルな経済・社会の持続性を脅かす最も深刻な環境問題の一つであり、当グループにおいても、優先的に対応する社会課題として、この問題に向き合ってきました。

脱炭素化の為に必要な資金は、日本だけでも2030年度までに約150兆円の資金が必要※と言われています。当グループとしては、ステークホルダーの皆さまと真摯な対話を重ねながら、当グループの持つ「アドバイザリ」「資産運用」「資産管理」の機能を発揮し、個人・機関投資家の資金を、法人のお客さまの脱炭素化に必要な資金に循環させることで、投資家の投資機会の拡大にも貢献しながら、脱炭素社会の実現を目指しています。

出所:内閣官房「我が国のグリーントランスフォーメーション実現に向けて」より

当グループは、2021年10月にカーボンニュートラル宣言を公表し、Net-Zero Banking Alliance(NZBA)や、Net Zero Asset Managers initiative(NZAMI)への加盟を通じて、カーボンニュートラルに向けた取り組みを推し進めてきました。

カーボンニュートラル宣言(2021年10月)

  • 1
    信託銀行グループのもつ多彩で柔軟な機能を活用して、脱炭素社会の実現に貢献します
  • 2
    投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量について、2050年までにネットゼロを目指します
    2050年ネットゼロを達成するための2030年までの中間目標について、NZBAの枠組みに即し、作成します
  • 3
    自社グループの温室効果ガス排出量を、2030年までにネットゼロにします

2023年10月には、カーボンニュートラルに向けた移行計画を策定・開示しました。当社は当該計画に基づいて、脱炭素社会に向けて具体的に取り組んでいきます。

移行計画の全体像(詳細は2023年10月発行および2024年3月発行の「カーボンニュートラルへの進捗」をご参照)

※1対象欄に記載されている会社名は当該会社を頂点とする連結ベースを指す

※2テクノロジー・ベースド・ファイナンス(TBF)チーム。技術の社会実装を政策的な観点や金融的側面から支援することを目的として、各分野の専門家を集め、サステナビリティ推進部内に設置したチーム

数値と指標

当グループの主な目標とこれまでの実績は以下の通りです(2024年3月末現在)気候変動レポート2024/2025より

※1速報値

※2対象は2021年6月末時点の運用資産85兆円の50%(43兆円)。対象外とした運用資産は、ソブリン債等の現時点でGHG排出量の算出方法が未確立の資産。今後計算が可能となり次第、順次、追加検討

※32021年12月末時点の運用資産31兆円の43%である約13兆円を対象とする

※4サステナブルファイナンスとは、グリーンボンド原則、ソーシャルボンド原則等の国際基準を踏まえて、環境・社会課題の解決に貢献する事業やお客さまに対するファイナンス業務の総称(インパクトエクイティ含)。なお、一部カテゴリーの案件計上時期見直しほか、算定定義の精緻化により、過年度の数値を変更。2021年度の累計取組金額は約0.7兆円

※5三井住友信託銀行を頂点とする連結ベース(三井住友トラスト・パナソニックファイナンス、三井住友トラスト・ローン&ファイナンス等の子会社を含む)

※62023年度にGXリーグへ参画し、中間削減目標を設定。なお、自社利用営業車による排出は2025年度目標の対象外としている

当グループのGHG排出量は以下の通りです(各表は「気候変動レポート2024/2025」より)

Scope1、2(2023年度まで)
計測項目 単位 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
GHG排出量 t-CO2e 33,675 32,191 23,763 9,997 8,840
GHG排出量 Scope1(直接排出) t-CO2e 4,432 4,307 4,225 5,411 4,472
GHG排出量 Scope2(間接排出) t-CO2e 29,243 27,884 19,538 4,586 4,586

算定範囲:三井住友トラストグループ株式会社およびグループ連結子会社の国内外拠点(持分法適用会社は除く)

算定方法:GHGプロトコルに準拠。2022年度からScope1(直接排出)にガソリン使用によるCO2排出量を含む

Scope3(2023年度)
カテゴリー 算定項目 算定方法 GHG排出量
(t-CO2e)
1 購入した製品・サービス 製品・サービスなど20項目 平均消費手法(金額) 101,122
2 資本財 設備投資(建物設備、ソフトウェアなど) 平均消費手法(金額) 199,471
3 Scope1,2に含まれない燃料およびエネルギー活動 電気使用量、都市ガス等 平均データ手法 5,506
4 輸送、配送 社内メール便の輸送 平均データ手法 242
5 事業から出る廃棄物※1 廃棄物発生量(kg) 廃棄物種類固有手法(廃棄物発生量) 233
6 出張※2 交通費、国内・海外宿泊費、赴任旅費等※3 消費ベース手法(金額) 8,450
7 雇用者の通勤※4 通勤交通費 金額ベース 3,823
13 リース資産(下流) リース資産の排出量 平均データ手法 1,043,755

算定範囲:

カテゴリー3 SMTBの国内外拠点およびグループ連結子会社の国内外拠点

カテゴリー4 SMTBの国内の輸送ルートの一部

カテゴリー13 三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社

その他 SMTBの国内拠点および三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社

算定方法:環境省の「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース」を参照。排出係数は原則、同データベースのものを使用。
入手できるデータの精度向上や、算定方法の変更等により排出量を改訂する可能性があります

※1拠点の産業廃棄物量と在籍人数、社員数を基に算定

※2国内拠点の国内出張費と海外出張費から算定

※3①国内赴任、②海外赴任、③研修・留学の赴任旅費項目別に算定

※4通勤に利用する交通手段は全て鉄道と想定し、通勤交通費から算定

ファイナンスド・エミッション(FE)(2022年度、2023年度)

尚、気候変動に関する具体的な取組および数値と指標については、「TCFDレポート(2024年度より気候変動レポート)」および「カーボンニュートラルへの取り組み進捗」をご参照ください。

ページ最上部へ戻る