今、世界で最も深刻な環境問題は気候変動問題です。2015年12月パリで開催されたCOP21にて、世界平均気温上昇を十分に2℃以下に抑え、1.5℃以下とすることを目指し、今後各種の国際的目標を策定することが合意されました。

また、過去排出された二酸化炭素の80%は先進国(developed countries)に責任があるという理解を受け、先進国と開発途上国(developing countries)は「共通だが区別された責任(common but differentiated responsibilities)を担う」という考え方についても合意され、世界各国が脱炭素社会実現に向けての動きを強めました。

気候変動は、異常気象や海面の上昇等を通じて既に人々の生活や経済活動、そして生態系にさまざまな影響を及ぼしています。また、その影響は途上国や弱者に対してより悪影響を及ぼし、格差や貧困等の社会的課題の原因となっています。

一方で、気候変動に対する緩和や適応の対策は、自然資本を豊かにすることによって人に対する生態系サービスの向上につながり、投資の促進や技術革新による社会システムの移行によって経済的な成長を生み出します。地球の持続可能性はCO2排出量実質ゼロの社会をいかに早く達成するかにかかっています。

気候変動対応行動指針

  • 1.

    気候変動の緩和等に向けた取り組み・支援の実施

    私たちは、自らの事業活動に伴う温室効果ガス排出量の削減などに積極的に取り組むとともに、企業市民の一員として、気候変動の緩和やその適応に向けた活動の支援に努めます。

  • 2.

    商品・サービスの提供

    私たちは、金融機能を通じた省エネルギーの推進や再生可能エネルギーの利用促進など、気候変動の緩和に資する商品・サービスの開発・提供に努めます。

  • 3.

    ステークホルダーとの協働

    私たちは、ステークホルダーと対話・協働し、気候変動への対応に努めます。

  • 4.

    教育・研修

    私たちは、グループ各社への本行動指針の徹底と気候変動への対応に向けた教育・研修に努めます。

  • 5.

    情報公開

    私たちは、気候変動への対応状況を積極的に開示します。

実現に向けた課題

  • 2050年より十分早い時期にCO2排出量実質ゼロを実現する脱炭素社会の構築
  • 社会システムの急激な移行に伴い発生するリスクと機会の可視化
  • 気候変動に対応したセクターを越えたビジネスモデルの構築
  • 気候変動の適応と緩和に資する金融取引の拡大
気候変動の取り組みにおいて目標とするSDGsゴール

課題解決のための取り組み

  • 金融、信託、不動産の機能を活用した脱炭素社会の構築に向けたソリューションを提供する
  • 投融資を通じて、再生可能エネルギーの普及、省エネルギーの推進に資金供給する
  • 気候変動に関心の高い投資家の運用ニーズに応える金融商品を提供する
  • 不動産、都市における気候変動対策を金融や環境性能評価で推進する
  • 責任銀行原則に則った気候変動へのインパクトを重視したファイナンスの普及拡大
  • 責任ある機関投資家として、気候変動に関するスチュワードシップ活動を推進する
  • 気候変動に関連する情報開示を高度化する

課題解決に向け設定した目標、KPI

2021/2022目標
サステナブルファイナンス長期目標
  • 2021年度から2030年度までの10年間で累計10兆円に取り組む
気候変動の緩和
  • 再生可能エネルギーファイナンスのさらなる積み上げ
  • 2030年度までにネットゼロ
気候関連情報開示
  • TCFDレポートの充実
  • 三井住友トラスト・グループにおけるGHG排出量
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