2020年9月

ポジティブ・インパクト評価(要約)

レンゴーは、“Less is more.”というパッケージづくり・環境経営のキーワードをもとに、“Less energy consumption”(エネルギーの消費はできるだけ少なく)、“Less carbon emissions”(二酸化炭素の発生はできるだけ少なく)および“High quality products with more value-added”(より付加価値の高い高品質な製品づくり)の3項目が、レンゴーと環境・社会にとってのサステナビリティに重要なコンセプトであると考え、環境に対する取り組みを行っている(図表①)。

レンゴーは、環境経営を推進するために全社を統括する「環境委員会」と、事業所・工場に「事業所環境委員会」を設けており、環境管掌役員を委員長とする「環境委員会」は、環境に関する全社的な方向性や目標、計画等を審議、決定して代表取締役会長を委員長とするCSR委員会に報告している。なお、CSR委員会での協議内容、取組み状況は取締役会に報告が行われている(図表②)。

本評価では、レンゴーの事業活動全体に対する包括的分析が行われ、上記のSDGsに関する組織体制や活動を踏まえて、“Less energy consumption”(エネルギーの消費はできるだけ少なく)、“Less carbon emissions”(二酸化炭素の発生はできるだけ少なく)および“High quality products with more value-added”(より付加価値の高い高品質な製品づくり)の3つのコンセプトと包括的分析によって抽出したインパクトの中から、当該コンセプトの実現に資するものを本評価のインパクトとして特定し、それぞれに目標と指標(KPI)を設定した(図表③)。

図表①:パッケージづくり・環境経営のキーワード

図表②:環境経営推進体制

図表③:ポジティブ・インパクト・ファイナンス契約時に設定した目標と指標(KPI)

テーマ 内容 目標と指標(KPI) SDGs
省資源・省エネルギー
  • 資源の有効利用
  • 廃棄物の削減
  • 循環型社会の形成
  • 1.
    古紙利用率97%以上の維持
  • 2.
    再資源化率98%以上の維持
12 つくる責任 つかう責任
15 陸の豊かさも守ろう
地球温暖化対策
  • CO2排出量の削減
  • 再生可能エネルギー比率の向上
  • 1.
    2030年度までにCO2排出量を2013年度比26%削減
  • 2.
    2030年度までに再生可能エネルギー比率を25%に高める
7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
次世代技術・製品の開発
  • 環境配慮商品の開発
  • 1.

    段ボール軽量化の推進

    2020年度までに平均坪量2004年度比11.5%削減
    (2021年度以降の目標値は、次の目標(検討中)で設定)

  • 2.

    生分解性素材の開発と供給

    生分解性のあるセルロース粒子を2030年度までにプラスチック代替用途で200トン/年生産

8 働きがいも 経済成長も
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう

上記KPIのモニタリング状況

開示資料

目標と指標(KPI) 2020年度実績 2021年度実績 2022年度実績 2023年度実績
1
省資源・省エネルギー
  • 古紙利用のための先進技術に取組み、リサイクルの促進と更なる古紙資源の有効利用に努め、循環型社会形成に貢献する

    目標

    古紙利用率98%以上の維持(2030年度までの継続達成目標)

    KPI

    古紙利用率

    2021年度に、2030年度目標を97%から98%に引き上げを実施。

  • 古紙利用率:98.6%(目標比+1.6%)
  • 古紙利用率:98.6%(目標比+0.6%)
  • 古紙利用率:98.7%(目標比+0.7%)
  • 廃棄物の発生を抑制し、再利用、再資源化により最終処分量の低減に努める

    目標

    2030年度までに有効利用率99%以上とする

    KPI

    有効利用率

    2021年度から、再資源化率の定義変更に伴い指標を再資源化率から有効利用率に表記変更するとともに、目標を2030年度までに99%以上とすることに変更。

  • 再資源化率:98.6%(目標比+0.6%)
  • 有効利用率:98.2%
  • 有効利用率:98.4%
2
地球温暖化対策
  • 省エネや、新エネルギーを活用するグリーンニューディールを推進し、CO2排出量を削減する

    目標
    • 2030年度までにCO2排出量を2013年度比46%削減
    KPI

    CO2排出量(対象はスコープ1及び2)

    2021年度に、2030年度目標を26%から46%に引き上げを実施。併せてCO2排出量の対象企業を国内連結会社の「省エネ法」対象企業に変更。

  • 4.4%削減(2013年度比)
  • 1.5%削減(2013年度比)
  • 9.1%削減(2013年度比)
  • エネルギーの多様化、資源の有効利用、地球温暖化防止の観点から太陽光発電やバイオマスボイラなどの設備を積極的に導入し、再生可能エネルギーの利用を拡大する

    目標

    2030年度までに再生可能エネルギー比率を25%へ高める

    KPI

    再生可能エネルギー比率

  • 再生可能エネルギー比率:14%
  • 再生可能エネルギー比率:17%
  • 再生可能エネルギー比率:18%
3
次世代技術・製品の開発
  • 段ボール軽量化の推進

    目標
    • 2020年度までに段ボールの平均坪量を2004年度比11.5%削減(2021年度以降の目標は、エコチャレンジ2030で設定)
    KPI

    段ボールの平均坪量

  • 段ボールの平均坪量:12.0%削減(2004年度比)
  • 2021年度からは「段ボールの平均坪量:0.5%削減(前年度比)」
  • 前年度比0.1%削減
  • 前年度比0.23%削減
  • 生分解性素材の開発と供給

    目標

    2030年度までに生分解性のあるセルロース粒子をプラスチック代替用途で200トン/年生産

    KPI

    セルロース粒子のプラスチック代替用途での年生産量

  • 2022年度に新プラントの稼働を予定し、ビスコパールは120t/年の生産設備を稼働予定
  • 2022年7月に金津工場にてビスコパールの量産プラントを新設。52.8t/年の生産を実施。
  • 金津工場にてビスコパールの47t/年の生産を実施。

プレスリリース

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